2023.09.29

最近、娘のやさしさに救われている話

Column

この夏、東京と福岡で、2つのギャラリーを巡回する形の個展をしました。ギャラリーのオーナーさんは「毎日子連れで在廊してくれて大丈夫よ」と言ってくださっていたのですが、わっちゃわちゃしてしまうだろうし、子ども2人がケンカでもしたら、私の魂は抜けちゃって疲れ果ててしまいそうでこわいから(笑)なるべくなら自分1人のほうがいいなぁなんて思って、預かり保育を利用することに。

会期が始まり、こたは幼稚園の[預かり保育]へ元気に出かけたのですが(夏休み中も平日朝9時過ぎから6時まで預かってくださるので助かりました)、まなつは、小学校の学童的なものよりどうしても個展について行きたい!と言うので、ギャラリーに一緒に在廊することになりました。

飽きて帰りたがったりしないかなぁとか、話を遮ったりしないかなぁとか不安はあったのですが、思っていた以上にまなつの存在が心強くてびっくり、成長を感じました(2年半前に同じ場所で個展をさせていただいたのですが、年中さんのころは外に出たがったりして大変でした。今思うと、よく挑戦したなと思う…)。

個展中は、絵の説明をしてくれたり、本の中に見つけた間違い部分をみんなにお知らせしてくれたり、(☜私ごとですが、最近『ミヤタチカのお絵描き水族館』(玄光社)という本が出版されました~!)来てくださった方に飴を配ってくれたり、お友だちとお絵描きしたり、搬入や搬出のお手伝いまでしてくれて、ありがたいばかりでした。
 


福岡個展のとき、3人で宿泊していたホテルからギャラリーに電車で移動していたら、まんまと逆方向の電車に乗って終点まで行ってしまうという大失態…母としてどうなの私、と思っていたら、すかさず「しっぱいはせいこうのもとさ!」と言ってくれる娘。それを真似するこた。救われる私。

疲れて横になっていると、いつのまにやら私は、まなつがせっせと運んできてくれるかわいいぬいぐるみたちに囲まれます(笑)。

そんなこんなで、しっかり者に成長中の娘の優しさに日々救われている最近の私です。

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もくじ

ミヤタチカ / miyatachika

イラストレーター。佐賀県生まれ。福岡大学人文学部文化学科卒業。安西水丸塾、MJでイラストレーションを学ぶ。著書『お絵かき辞典』(誠文堂新光社)は7カ国語で、『ミヤタチカのお絵描き動物園』(玄光社)は6カ国語で翻訳されている。絵本『ホテルイエティ』(玄光社)が発行されたばかり。