2020.02.21

習い事・共働き家庭がチェックしたいポイント【幼児編】

Column

進学・進級を目前に控えたこの季節、新年度からの習い事をどうするか考えるご家庭は多いでしょう。就学前のお子さんをお持ちだと、何を習わせるか以前に、習い事の始めどきや選び方がわからないという声も。さらに平日は送迎が難しい共働き家庭の場合、習い事のスケジュールをどのように組むか、ということも悩ましいところではないでしょうか。
そこで、習い事選びのポイントや送迎の方法まで、共働き家庭が押さえておきたいことを、先輩ママの声も交えながらご紹介します。

習い事を選ぶときのポイント

少子化により一人の子どもにかける教育費の増加や、「低年齢から始めて学習効果を上げたい」「早くから適性を見つけたい」という親の思いなど、さまざまな理由が挙げられていますが、近年、習い事の開始年齢の低年齢化が進んでいます。
国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」が実施した「2019年習い事に関するアンケート」によると、3歳で習い事をしているお子さんは42%にのぼり、5歳になると77%という数字に。多くのお子さんが就学前に習い事を開始していることがうかがえる結果となりました。
こうした数字を見ると、「うちも何かやらせなきゃ!」と焦りたくもなりますが、最も大切なのは、「なぜ習い事をするのか」を明確にすること。例えば、「基礎体力をつけて元気に成長してほしい」から健康増進が期待できるスイミングを習う、「夢中になれることを見つけてほしい」から楽しめそうなダンスを習う、など。
このように、まずは目的を整理し、その目的に見合う習い事を探すのが大切です。
また、お子さんの意欲も大切です。意欲的に取り組むか否かは習得率に影響してきますし、何より、幼児期の習い事は、「新しいことに挑戦するのって、楽しいな」「がんばってできるようになって、うれしいな」ということを、実体験を通して学んでいくことが重要。多くの習い事には無料体験レッスンがあるので、参加してお子さんの様子を見てから決めるようにしましょう。

幼児期に人気の習い事

1. 水泳

前述の「2019年習い事に関するアンケート」(子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』調べ)でも、一番人気だった水泳。体に負担をかけずに全身運動ができるので、幼児期に行うスポーツとしておすすめ。赤ちゃんの健やかな発育を促す効果もあるといわれており、生後4ヵ月頃〜できるベビースイミングからスタートしたというご家庭も。

〈期待できること〉
・安全な水泳の技術を身につける
・基礎体力アップと丈夫な体づくり
・運動能力の向上
・姿勢の改善
など

〈先輩ママの声〉
●「アトピーと喘息がひどかったので、4歳から始めました。今もときどき喘息の発作が出ますが、当時に比べて体力もつき、元気になりました」(小6の男の子のママ)
●「海の近くに住んでいるので、危機管理のために3歳から始めました。基本的な水泳の技術がしっかりと身につき、夏は毎年家族でサーフィンを楽しんでいます」(小3の女の子のママ)
●「当初は3歳くらいから始めようと思いましたが、個人差はありますが、ある程度年齢が高い方が水泳技の術習得率が上がると聞き、5歳からスタート。実際に、あっという間に3歳から始めたお子さんと同じコースに追いつきました」(5歳の女の子のママ)


2. 英語教室(遊びをまじえたレッスン)

リスニング力が身につきやすいと言われている幼児期から始めるご家庭が増えています。また、2020年教育改革により、この春から日本の英語教育が大きく変わります。小学3年生から英語教育がスタートし、小学5年生からは教科として英語が必修化することから、今後も需要は伸びていきそうです。

〈期待できること〉
・自然と英語力が身につく
・コミュニケーション能力のアップ
・多様性が身につく
・積極性・主体性を養う

〈先輩ママの声〉
●「年長のときから送迎付きの英語学童に通わせています。昨年家族旅行でグアムに行ったとき、自分から現地のガイドさんに自己紹介していて驚きました」(小1の男の子のママ)
●「同じ保育園のお友達親子と近所のスーパーで会ったときに、そのお子さんが野菜の名前を英語で言っていたのですが、発音ネイティブのよう。驚いて聞いたら、1歳から近所のキッズむけ英会話に通っているとのことでした」(6歳の男の子のママ)


3. 音楽教室

「ピアノ、エレクトーン」は「2019年習い事に関するアンケート」(子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』調べ)によると、年々受講者が減少している傾向にありますが、赤ちゃんでも親子で参加できるリトミックや、楽器を弾くだけでなく、聴くことや歌うことなども組み込んだ総合音楽教育を行う教室など、音楽教室には低年齢で開始できるものが多く、未就学児のいる家庭の定番の習い事のひとつになっています。

〈期待できること〉
・音感やリズム感が身につく
・表現力を養う
・集中力がアップする
・心が落ち着く

〈先輩ママの声〉
●「3年前、多動傾向の息子に何かいい習い事はないものかと悩んでいました。するとテレビで脳科学者の先生が、ピアノは前頭前野の発達を促し、情緒が安定すると言っていたのを聞いて始めました。今では嘘のように心が落ち着き、いろいろなことに集中して取り組めるようになりました」(小2の男の子のママ)
●「仲良しのお友達が通っていたので、4歳の頃からヤマハへ行っています。習い事というよりは遊びの感覚で、楽しく音楽に親しんでいます。行く前よりも、表情が生き生きして、明るくなったような気がしています。」(6歳の女の子のママ)


4. その他の習い事

〈先輩ママの声〉
【公文】
「お友達が通う保育園では、年中から公文をスタートし、小学校入学時には1〜2学年先の学習まで進むようにするのが常識。その後、小3の夏頃までに公文の算数で計算力を身につけ、そこから受験対策の進学塾に変えるのだとか。就学前から中学受験を見越して習い事をする姿勢に、私はできませんが頭が下がります」(小3の女の子のママ)

【体操】
「パランス感覚と柔軟性を養いたくて、2歳から体操教室へ。跳んだりはねたりするリズム遊びのような体操で、とても楽しんでいます。教室のあとはいっぱい動いてお腹がすくようで、よく食べます。偏食も無くなりました」(3歳の男の子のママ)

【料理教室】
「年長になってから、実益も兼ねて料理教室へ通うことに。教室で習った後は、自宅で一緒に作って復習。子どもは簡単な調理ができるようになり、お手伝いも自主的にしてくれるので、家事の負担が減りました」(小3の女の子のママ)

◆共働き家庭の悩み〜スケジュールの組み方や送迎は、どうしている?〜
お子さんに習い事をさせるとき、共働き家庭の一番の悩みは、スケジュールの組み方と送迎ではないでしょうか。習い事はさせてあげたいけれど、平日に送迎をするのはムリ。そうなると、土日がほとんど習い事で埋まってしまう……。
先輩ママたちは、どのようにやりくりしているのでしょう。

【お迎え付きの英語塾をセレクト】
「保育園までお迎えに来てくれる英語塾に通わせています。16時に迎えに来て19時30分まで預かってくれるので、私か夫は終業後、そこへお迎えに行きます。小学校に上がってからも、英語学童を利用したいと思います」(5歳の男の子のママ)

【おじいちゃん・おばあちゃん頼み】
「週1回のスイミングの日は、車で1時間くらいの場所に住む夫の両親にお願いして、保育園から子どもたちを早お迎え。その後、スイミングスクールへ送ってもらい、泳ぐ様子を見学の後、自宅へ。そのまま食事を食べさせてもらっています」(4歳と5歳の女の子のママ)

【在宅勤務日を利用】
「週に1度、テレワークが認められています。お昼過ぎまでみっちり働き、給食後に息子を迎えに行ったら、午後からは息子の体操教室と英会話をハシゴ。習い事で土日が潰れることなく、助かっています」(6歳の男の子のママ)

【土曜日は習い事デーに】
「スイミング、体操、英会話と3つの習い事をさせています。土日が習い事だけで終わるのはイヤなので、すべて受講日を土曜日まとめました。スイミングと体操は同じスポーツクラブ、英会話も近所にし、効率よく回れるようにスケジューリング。土曜日は朝9時から夕方5時までみっちり習い事ですが、代わりに日曜日はレジャーを楽しむ日に。休日の過ごし方にメリハリができてよかったです」(4歳の男の子と6歳の女の子のママ)



目的を持ち、お子さんの「楽しい!」「やってみたい!」という気持ちを尊重して選べば、習い事は、お子さんの心と体の成長に大きく貢献してくれることでしょう。
共働き家庭は、スケジュールの組み方や送迎の工夫で、無理なく習い事を始められるといいですね。


習い事・共働き家庭がチェックしたいポイント【小学生編】