2020.02.28

習い事・共働き家庭がチェックしたいポイント【小学生編】

Column

8歳のお子さんの84%が習い事をしている(※「子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』調べ」)という時代。運動系とお勉強系を組み合わせて、複数の習い事をしているお子さんは少なくありません。
気になるのが、共働き家庭の場合。ママやパパが送迎のできない平日は、お子さん一人で習い事に行くことになります。このときの見守り体制やセキュリティを、みなさんはどうしているのでしょうか。小学生ママの体験談を紹介します。

新一年生は付き添いサービスや周囲のサポートを活用

少し前までは保育園児だったうえに、学校生活にも不慣れな一年生のお子さんに、放課後、ひとりで習い事に行かせるのは心配です。
そこで、多くのご家庭が実践している方法をピックアップ!

1.習い事付き添いサービス付き民間学童保育を利用する

2015年4月から、学童保育の対象年齢が小学6年生まで引き上げられたことを受け、民間企業が学童保育事業に多数参入。今では、公的な学童保育との併用も含め、多くの共働き家庭が利用しています。習い事まで、指導員が付き添うサービスをオプション料金で行なっている民間学童保育もあり、活用しているワーキングマザーも。

〈小学生ママの体験談〉
「自宅から習字教室まで片道10分程度なのですが、大きな道路を渡るので一人で行かせるのは心配。そこで習字の日は、学校までバスで迎えに来てくれる民間学童へ行き、付き添ってもらいながら、習字へ。帰りは習字教室まで私が迎えに行っています。オプション料金は1000円ちょっとかかりますが、助かっています」(小1の女の子ママ)


2.ファミリーサポートを利用する

ファミリー・サポート・センター事業、通称「ファミサポ」は、子育ての手助けを必要とする人(利用会員)と、地域の子育ての手助けが可能な人(協力会員)とを結びつけ、子育て援助を行う市区町村の行政サポートです。 たとえば子育て世帯に人気の世田谷区の場合、1時間の利用料金は800円。主な援助内容として、「保育園・幼稚園・学校・学童保育・習い事への送迎、その前後に子どもを預かること」とあります(「世田谷区社会福祉協議会」HPより)。近所に両親や親戚など、頼れる人がいない共働き家庭も多く活用しています。

〈小学生ママの体験談〉
「シッターさんにお願いすることも考えましたが、シッターさんよりも利用料金がずっと安価であるという理由から、ファミサポを利用することに。小1から一年間、週二日、二人の協力会員さんに習い事から自宅までの付き添いをお願いしました。習い事は小学校の近くなので、行きは自分で行かせ、帰宅が遅い時間となる帰りだけの付き添いでしたが、子どものこともとてもかわいがってくれ、子どもも懐いていました」(小3の女の子のママ)


3.ママ友と連携する

お子さんと同じ習い事をしているお友達のママに、付き添いのお願いしているというパターンも。

〈小学生ママの体験談〉
「同じサッカーチームに通い、仲良くなったお友達のママは専業主婦。私が働いていることを知ると、サッカーへの送りを買って出てくれました。帰りは、私が行けるときはお友達も一緒にお迎えに行くようにしていますが、仕事が遅くなる日は息子を自宅に連れて行ってくれ、待機させてくれています。近所にこんなに心強いママ友がいてくれて、感謝しかありません」(小1の男の子のママ)


4.その他

【学校の近くの習い事を選ぶ】
「小学校の目の前に公文があります。週2回の公文の日は、校内にある学童で過ごした後、夕方、学校から直接公文へ。公文からは、近所に住むお友達数人と一緒に帰ってくるので安心です。学童では、娘が夢中になって遊んでいると、“そろそろ時間だよ”と、学童の先生が声掛けをしてくれる日もあるようで、助かります」(小1の女の子のママ)

【送迎付きの習い事を選ぶ】
「小学校に入ったら英語を習わせたいと思っていました。そこで、学校の正門までバスで迎えに来てくれる英語学童を選びました。予期しない残業もあるので、延長ができる点も助かっています」(小2の男の子のママ)

習い事に一人で通う場合、気をつけることは?

習い事が自宅から近い場合や、小学校生活に慣れてきたということで、習い事にお子さん一人で行かせるご家庭もあるでしょう。一人で行くことで自律心が芽生えるなどメリットがある一方、セキュリティ面など不安を感じますよね。
そこで、気をつけるべきポイントを小学生ママの体験談からまとめました。

1.見守り機能付きのスマホを持たせる

「小2の春から、自宅の最寄駅から2駅のところにあるスイミングスクールに息子一人で通ってもらうことに。そこで、現在地情報だけでなく、移動の通知機能のあるスマホを持たせることにしました。『〇〇を出ました』『電車に乗ったようです』とお知らせしてくれるので、安心です」(小3の男の子のママ)


2.防犯ブザーを習い事のバッグにも

「ランドセルには常に防犯ブザーをつけていますが、習い事のバッグまでは気が回っていませんでした。あるとき、同じ学区内で小学生が知らない人に追いかけられるという事件があったことをきっかけに、習い事のバッグにも防犯ブザーをつけました。習い事までは自宅から5分の場所ですが、しっかり防犯対策しなくては!と思いました」(小4の女の子のママ)

3.朝学校へ行く前にスケジュール確認する

「一人でそろばん教室に通っているのですが、通い始めの頃、教室に行くのを忘れることが続きました。そこで、習い事がある日は、朝に必ず声掛けをして、行くよう促すようにしています。それでも忘れそうな日は、出発の15分前に LINEを入れるようにしています。既読にならないことも多く不安ですが、最近はきちんと自分で行っているようです」(小3の男の子のママ)


4.鍵を忘れていないかチェックする

「一度、自宅の鍵を忘れて家に入れず、習い事に行けないことがありました。以来、登校前に鍵がランドセルに入っているかどうか一緒にチェクしています」(小2の男の子のママ)

小学生の最新習い事事情

「2019年習い事調査」(※「子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』調べ」)によると、一番人気の習い事は「水泳」。運動系の習い事の中では、「体操」が二番目、「サッカー」、「ジャズ・ストリート、チアなどのダンス」も上位に入っています。
同調査の「習い事をさせている理由」(複数回答)では、「子ども自身が好きだと思うことをやってほしい」「好きだと思えることや夢中になれることをみつけてほしい」という回答がいずれも半数を超えており、習い事をさせる目的が、技術の習得だけではなくなってきていることがうかがえます。
こうした傾向が影響しているのか、近年はお子さんが楽しみながら学んだり、体験したりできる習い事が増えています。近年の習い事のトレンドを探ります。

●ホビングリッシュ
「趣味=Hobby」と「英語=English」の造語で、ダンスやサッカー、ピアノなど、自分の好きなことをやりながら英語を学べる習い事として、注目を集めています。一度に二つの知識を身につけられるのは、忙しいママにとってもありがたい!

●ボルダリング
人気沸騰中のボルダリング。全国にジムができ、競技人口が増えています。体幹を鍛え、バランス感覚を養えるスポーツですが、遊びのように楽しめるとあって、子どもたちの支持を集めています。

●プログラミング
この春から小学校でプログラミング教育が必修化されることもあり、一昨年頃から全国で急増しているプログラミング教室。ゲーム感覚で楽しめるので、夢中になる子どもが多いようです。

●ラグビースクール
ラグビーワールドカップ2019日本大会での日本代表の快進撃を受けて、空前のラグビーブームに。全国にある小学生向けラグビースクールには、体験希望者が殺到。ラガーマンを夢見る子どもたちにとって、憧れの習い事になりました。



習い事の悩みが出てきたら……
お子さんが成長していくにつれて、習い事を続けていく上で、「行きたくないと言い出した」「習い事が多くなりすぎて、子どもが忙しくなりすぎてしまった」「辞めどきがわからない」などといった悩みが出てくるかもしれません。
そんなときはぜひ、「本当にやり続けたいのか」「本当に辞めたいのか」、ゆっくり考える時間を与えてあげましょう。そして10日後くらいに今一度、話し合ってみてはどうでしょう。 やり続けたければ、全力で応援してあげればいいでしょう。

やっぱり辞めたいと言えば……
もちろん、やり抜くことは大事ですが、それよりも大切なことは、お子さんが心からやりたいと思うことを見つけられること。続けたいと思えるものに出会えるよう、サポートできるといいですね。

習い事・共働き家庭がチェックしたいポイント【幼児編】