2020.07.10

ウィズコロナ時代に知っておきたい子どもの熱中症対策

Column

日本の夏は年々暑くなっています。小さなお子さんは熱中症になりやすいので、多くのご家庭でしっかり対策をしていると思いますが、それに加え、新型コロナウイルス感染症の第二波が懸念されるこの夏は、感染防止をしながらの予防が重要になってきます。
今年5月に環境省と厚生労働省が発表した「令和2年度の熱中症予防行動」では、「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントを提示しています。この5つのポイントをチェックしつつ、特に子育て中のママが気をつけるべきポイントを紹介します。

出典:「令和2年度の熱中症予防行動」(環境省・厚生労働省)

コロナ禍のなかでこそ徹底したい熱中症予防 5つのポイント

1.暑さを避けましょう
最高気温が25℃以上の日を夏日、30℃以上の日を真夏日、最高気温が35℃以上の日を猛暑日と呼びますが、近年は猛暑日もめずらしくなくなってきました。真夏日や猛暑日ともなると、1日中エアコンが効いた部屋で過ごしたくなりますが、そんな日でも、感染症予防のために窓開け換気が必要です。

空調メーカーダイキン工業が公開した「上手な換気の方法〜住宅編〜」では、エアコンで換気はできないことや、換気の目安は1時間に5分〜10分程度など、換気について詳しくまとめています。
なお、窓開け換気の際は、外から暑い空気が入ってくるので、必ずエアコンを運転させましょう。また、エアコンの設定温度を低めにしてください。熱中症予防のために、エアコンを上手に使いましょう。

2.適宜マスクをはずしましょう
m +(エムプラス)ネックストラップマスク
※写真は大人サイズ。引っかけなどの事故を避けるため、小さなお子さまのサイズはお作りしていません。

今年は夏休みが縮小し、炎天下の中、通学するお子さんが増えます。「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントにもあるように、気温や湿度の高い中でのマスク着用は大変危険です。
そこで、熱気のこもりにくい通気性のよい素材のマスクや、ひんやり素材のマスクを使うのがおすすめです。また、「登下校中、友達と2メートル以上の距離がとれているなら、マスクをはずしても大丈夫だよ」などと、マスクをはずしていい場合について、お子さんに話してあげるといいでしょう。その場合、マスクをはずしたときにマスクを入れておけるジップ付きの袋などを持たせてあげるのがおすすめです。
最近は、はずしたときに首から下げられるネックストラップのついたマスクも出回り始めています。引っかけやお友だちからの引っぱりの心配のない、小学校中学年以上のお子さんであれば、活用するのもひとつです。

3.こまめに水分補給しましょう
のどが乾く前に水分補給することは熱中症対策において基本的なポイントですが、マスクをしていると口内の湿度が保てるため、喉の渇きを感じにくく、つい、忘れがちに。学校まで距離がある場合は、通学路の途中でマスクをはずして水分補給する場所をあらかじめ決めておき、こまめな水分補給を促すといいでしょう。
また、室内の涼しい場所であっても水分補給は必須。窓開け換気のタイミングで水を飲むようにするなど、ルールを決めておくと習慣化しやすくなります。
体温調節機能が十分に発達していない乳幼児のいるご家庭は、経口補水液を常備しておくと安心です。

4.日頃から健康管理をしましょう
一般的に子どもは大人より熱に強く、発熱しても元気なことが多々あります。通常であれば、高熱であっても熱以外の症状がなく、水分摂取と睡眠が保たれていれば急いで受診する必要がない場合がほとんどだと言われていますが、新型ウイルス感染症の第二波が懸念される中、少しの体調変化にも敏感でありたいですよね。毎日決まった時間に体温測定をすることで、お子さんの健康状態を把握しやすくなります。
また、この時期は無理をさせないことが大切。普段は「これくらいなら大丈夫!」と思ってお出かけしてしまう場合でも、今は大事を取りましょう。

5.暑さに備えた体づくりをしましょう
4月の緊急事態宣言発出後、外出自粛が続き、外遊びや運動の機会が減りました。
通常は、気温が暑くなる5月頃から外で運動することで体が暑さに慣れていくものですが、今年は徐々に暑さに慣れることができなかったうえに、運動不足で汗をかきにくくなっているお子さんも。
そこで、無理のない範囲で運動や外遊びをするなど、暑さに負けない体づくりをすることを意識しましょう。
毎日30分程度、公園で駆け回るだけでもOK!これまでの我慢の多い生活の中で溜まったストレスを発散してもらうのにも効果的です。

ママたちの声 - この夏の熱中症対策、我が家はこうします!

続いて、未修学児ママたちのこの夏の熱中症対策をご紹介します。

空いていて涼しい8時台から公園へ
「休日の公園遊びは、比較的涼しい8時〜10時頃までの間にしています。早めの時間だと公園も空いていてソーシャルディスタンスを保てるのが◎。朝のうちにたっぷり遊ぶとしっかりお昼寝してくれる点もいいですね」
(Y.Kさん/2歳の男の子のママ)

高温注意情報や厚さ指数をチェックする
「気象庁ウェブサイトで確認できる高温注意情報環境省熱中症予防情報サイト をチェックするようにしています。
高温注意情報が発表された日は、子どもの服装を特に涼しいものにしたり、いつもより水分補給に気をつけたりしています。暑いと体力を消耗し、免疫力が下がるので、新型コロナが心配なこの夏は、なるべくゆったり過ごそうと思っています」
(M.Yさん/3歳の女の子と6歳の男の子のママ)

しっかり睡眠をとる
「睡眠不足が熱中症のリスクを高めると聞きました。また、免疫力低下の要因にもなり、新型ウイルスの感染リスクも高まるので、午後8時に寝かす生活を徹底しています」
(Y.Nさん/2歳と5歳の女の子のママ)



新型コロナウイルスの影響で、今年の夏は例年と異なる熱中症対策が必要となります。
小さなお子さんをお持ちのママやパパにとってはしばらくより一層の注意を払う日々が続きますが、大切なわが子を守るためにも、しっかり対策をして過ごしましょう。