シチ

小学4年生と3歳の6歳差男児ママです。クリエイティブ全開の繊細な9歳と、弁の立つ3歳とドタバタ暮らしております。

2024.07.02

なんか違うかも…と思ったら。中学受験早期撤退のススメ!

都心部では年々加熱している中学受験。
希望校合格を目指して小さいうちから懸命に努力し、親子一緒に奮闘する中学受験は、将来への不安の多い現代のママパパに非常に魅力的に映ります。
一方でなんとなく周りに流されてはじめたはいいけれど、後に引けなくなってしまった「流され中受」の場合も多いのではないでしょうか。
実は我が家もそのパターン…。
いろいろ迷いましたが、この度息子は小4の前期で中学受験をやめることにしました!


息子を小学3年生から中学受験の塾に通わせるようになったきっかけは、同僚のお嬢さんが最難関といわれる中高一貫校に合格したという話を聞いて、旦那が淡い期待を抱いてしまったことでした。
私自身も周囲を見渡してみると、大学時代の友人たちも、保育園のママ友グループも、受験を見据えて子供を塾に通わせているケースが多く、「なんとなくうちも」受験した方がいいのかなと漠然と思っていました。

たまたま家からすぐのところに大手の塾があり、3年生のうちは教材費だけで通えるということで、「やらせてみたら本人が案外その気になるかも?」という軽い気持ちで入塾させてみたのがはじまりです。
それなのにどうしてこんなにも早々に、塾と中学受験自体をやめることにしたのか、その理由を書いてみたいと思います。


中学受験をやめた理由その1.子供が劣等感を抱きはじめた。


土曜日の週1回。ほかの大手塾の話に聞くほど宿題も多くなく、授業も優しく丁寧に教えてくれてはいるようでしたが、息子にとっては学校の授業とは段違いのむずかしさ。小テストは0点ということもざらで、毎月の学力診断テストの結果は下から何番目、という具合。
それに比べ同じクラスの子たちは電車に乗って通うような熱心な子ばかりで成績もよく、息子が「ぼくはバカだね」という言葉を度々口にするようになりました。
特殊な中学受験用の問題なのだからできなくても仕方がないのですが、宿題も進まず、塾がある日は目に見えてテンションが下がり、元気がなくなっていました。
なんとかなだめすかして送り出していましたが、このままでは自己肯定感までも失ってしまうかもと心配になりました。

中学受験をやめた理由その2.子供の性格に向いていない。


けして学校での成績は悪くない子でも、中学受験というのは狭い世界の中で1点2点を競い合うもの。テストの結果でクラスから座る席まで決まるという某有名塾もあるようですが、マイペースで繊細な性格の息子は、そういった競争をゲーム感覚で楽しんだり、追い抜いてやろうと燃えるタイプではありませんでした。むしろ比較されすぎることで卑屈になってしまう方でした。
早生まれということもあるのかまだまだ幼く、いまだにぬいぐるみを使って空想ごっこを楽しんでいるような息子です。
精神年齢の成熟度も受験には大きく関わってくる要素ですが、息子のいいところを周りに合わせてつぶしてしまいたくない気持ちもありました。

中学受験をやめた理由その3.親子ともに中学受験を走りぬくイメージができなかった。


高学年になれば週3回、学校が終わったあとでさらに夜遅くまで塾の授業を受け、長期休みの講習だってあります。小3の週1回の通塾でさえ、息子のモチベーションや性格、精神の成熟度を見てこれからもっと大変になる受験生活をとてもこなしていける気がしませんでした。
そして何より私自身が、最初から心のどこかで「なんか、違う気がする」と感じていたため、子供を奮い立たせてまで一緒に突き進むイメージができませんでした。最終的にはこれが一番の決め手です。

ほかにも、イラストや工作など好きなことに没頭してほしかったことや、4年生になり友達と放課後遊ぶのが何より楽しそうだったこと、経済的理由などいろいろとあります。
とはいえ頭で考えたらまだまだはじまったばかりですし、このまま通っていればいつか覚醒するかもしれないし、今がんばれば本人の将来のためになりそう、仲のいいお友達もみんな受験するし…と中学受験をやめない理由も同じくらいにありました。

しかしながら、理屈ではなく自分と子供の性格や価値観から、遠くない未来をイメージしてみて、「やっぱり、うちは中学受験じゃないわ」という第六感に従ってみることにしたのです。旦那とも家族会議を開くと、やはり同じように感じていたようで双方合意となりました。

結果、早く中学受験ルートから離脱してよかったと思っています。
息子はやりたいこととやりたくないことがはっきりしており、与えられたことをそつなくこなせてしまうタイプではなかったことがかえってよかったかもしれません。もし塾に通ってそれなりの結果を出していたら、親もやっぱり欲が出てしまいますからねぇ。


それでも1年とちょっと、息子なりによくがんばったと思います。
今となっては塾を途中でやめたこともけして失敗ではなく、むしろプラスになっています。

次回は、中学受験から撤退することをどうやってポジティブに変換したか、その後の生活についても書いてみたいと思います。