2025.05.09 NEW

増える育休取得パパ。東急百貨店のパパ社員にインタビュー!リアルな育休体験談を教えてもらいました。

● 子育て

2025年4月からの育児・介護休業法の改正により、男性の育児休業がますます取得しやすくなります。
mamaco with編集部の身近にも、育休を取得するパパ社員が増えてきました!そこで今回、育休から復帰したばかりのパパ社員に、mamaco with編集部がインタビュー。育休中の過ごし方、仕事復帰時の課題など、大変だったことや良かったことなどを赤裸々にお話してくれました。

これから産まれてくるお子さんのため、育休を取得しようか検討しているママパパの参考になれば幸いです。

教えてくれた人

フード統括室 バイヤー元林さん

取得期間:2024年11月~12月 39日間
第1子が2歳のときに、第2子に係る育時休業を取得

第2子の誕生を機に、育休取得を決意。その理由は?

―元林さんは今回、第2子が産まれるときに育休をとることにされたんですよね。やはり二人目だから決断したのでしょうか?

そうです。一人目のときは、妻がその子に集中できたので育休を取らなくてもなんとか対応することができました。しかし、二人目が産まれたら、育児と家事の両立がこれまで以上に大変になることが想定されていたので。近くに頼れる親戚もいない状況なので、一人目のお世話や送り迎えなど考えると準備が必要だと。少なくとも、赤ちゃんが外に連れ出せるようになるまでの期間と、妻の産後の回復のことも考えて、最低でも1か月の育児休業を取得したいと考えました。

―本当にそうですよね。新生児がいてどうやって保育園に送り迎えするの?ってとこですよね。そういう意味では心積もりは最初からできていたんですね。

実は、赤ちゃんが予定日よりも3週間ほど早く産まれたんです。第1子も早かったので、上司にはあらかじめ「もしかしたら予定より早くなるかもしれません」と伝えてあったんですが、まさにその通りになり、急遽「明日から休みます」といった状況になりました。
予想をしていたので、早めに引継ぎを進めていたのですが、結構バタバタしました。

―準備がいいですね。出産はいつ何があるかわからないですから、準備は早めにしておくに越したことないですよね。
育休期間は39日間取られたということですが、制度としてはたしかもっと長くとれると思うのですが。

当社は、2年を限度として取得できるので、周りからは「もっと休んでいいよ」と言っていただいてたんですが、ちょうど年末に向けて、フードとしては一年の中でも忙しい時期と重なっていたため、このタイミングで復帰させていただきました。それでも、家族との時間を過ごすことができたので、ありがたく思っております。

育休中のパパ、実際どんなことをして過ごしてた?

元林さんが育休中にしていたこと。
・第2子のミルク、おむつ替え、沐浴、・第1子のお世話、送り迎え
・家事全般(買い出し、料理、掃除)

―育休中に赤ちゃんのお世話や上の子の送迎に加えて、お料理もされていたんですね。

上の子の保育園が16時半までの預かりだったので、送迎しながら、近くのスーパーで日々の買い出しを行っていました。

―すばらしいですね。奥さんからも相当感謝されたんではないですか?

ええ、面と向かってお礼を言われたりは照れもあるのか、なかったんですけど、言葉はなくても感謝の気持ちはとても感じましたね。

―上のお子さんの反応はどうでしたか?

上の子との時間がじっくり取れたのは大きかったですね。それまでなかなか上の子と日中に遊んだりする時間が持てなかったので。2歳なので、話せるようになり、歩いたり、一緒にボールを蹴ったり、そんなこともできたのがうれしかったですね。
ところが、一緒に遊んでる最中に上の子がブランコから落ちて骨折するアクシデントがありまして…(苦笑)。

―えー!それは大変!

なので、接骨院に通ったり、保育園には行けなくなったりと予想以上にバタバタした日々を過ごして、あっという間に育休が終わりました。

育休前、育休中に苦労はありましたか?

―まさかの大ケガでしたが。元気になってよかった!
先ほど、事前準備を早めに進めていたのでスムーズに育休に入れたとのことでしたが、具体的にはどんなことをしましたか?

育休を取得したいと要望を伝えた際には、具体的な引継ぎ計画を立てることが大切だと考えました。その期間中に、どの案件を誰に引き継ぐかを明確にし、社外の関係各所の皆さんにもお伝えすることで、段取りを整えていきましたね。
安定期を過ぎたころから準備をはじめて、資料をしっかりと作って、お取引先や、上司・同僚に迷惑がかからないように心掛けました。

―それくらいしっかり準備してくれたら周りの同僚も安心ですよね。

上司や同僚も「家族との時間も大切にしてほしいので、制度を存分に活用して」と言ってくれたおかげで、繁忙期だったにも関わらず、育休を取得することに負い目を感じるような雰囲気がなかったことにとても感謝しています。復帰後、仕事の面では困ったことは正直なかったですね。

―家庭ではどんなことが大変でしたか?

赤ちゃんのお世話は二人目ということもあって慣れていたんですが、上の子が保育園から病気をもらってくるのは大変でしたね。妻や赤ちゃんにうつさないように、気を使っていました。寝る時もママと下の子、私と上の子というふうに部屋を分けていましたが、やっぱり上の子も「ママがいい」ってなってしまい、結局4人でリビングで寝ていました(笑)。

―二人目あるあるですよね~。しかも一番病気が流行る時期に…。

そうなんですよ。赤ちゃんに病気がうつったら、場合によっては入院の必要も出てくるかもしれないので、そこに一番気を遣いましたね。

最近話題の「男性の産後うつ」について

―最近ニュースでは、女性だけではなく男性の産後うつが増えているとのこと。実際育休を取得されてみて、それについてはどう思われますか?

個人の感想ですが、おそらく、仕事に復帰した後に感じるギャップやプレッシャーが、原因の一つでしょう。家族と過ごす時間に全力を注いだ後、元の業務に戻ると、自分のパフォーマンスが低下しているように感じる瞬間もありました。「休みをもらった分、仕事でしっかり還元しなければ」という責任感と期待に応えられないことへの自己嫌悪が、メンタルに負担をかけるのかもしれません。女性がうつになる原因と、男性はもしかしたら違う要因もあるかもしれませんね。

育休取得をしてよかった?

―結論として元林さんは育休を取得してよかったですか?

本当によかったですね。人生でも長期にわたるお休みをいただくのは数回もないと思います。実私以外にも育休を取っている方もいます。これからお子さんが産まれてくる同僚や後輩に推奨していきたいですね。

―貴重なお話をありがとうございました。これからも育児とお仕事の両立がんばってください!

育休明けほやほやのパパ社員の元林さんから、男性の育児休業についてリアルな体験談を聞かせてもらいました。元林さんは育休から復帰したあとも、保育園の送迎や育児などを奥さんと分担しているそうです。まだすべてのパパが育休制度を活用できる状況にはないのは現実ですが、少しずつ変わってきていると感じています。男性が育休を取得することによって、パパ自身が成長し、お子さんやママとの距離も縮まるといった側面があります。働き方を振り返る良い機会にもなりますし、家族の絆を深めるまたとない機会でもあります。これからも、多くのパパたちが育休を取得し、家庭内での役割を楽しむとともに、社会全体がそれを支える環境が整っていくことを期待しています。