サカイ優佳子の食育のヒント
煎り大豆のクミン風味フムス
節分の煎り大豆を使って、中近東料理「フムス」風
フムスという料理、ご存知ですか? 中近東などでよく食べられているヒヨコ豆のごま風味ペーストです。
作り方は、こんな感じです。
① 豆を水に浸す
② 茹でて柔らかくなったら
③ 練りごまやオリーブオイルなどと一緒にフードプロセッサーにかけてペースト状に仕立てる
これ、実は、他の豆で作っても美味しいのです。
そもそも、なぜその食材を使うようになったかって、たまたまその地域で多く収穫されていただけのことが多いようです。
で、日本に住んでいる私は、フムスを大豆で作ることも多いです。
ところで、日本には、煎り大豆が大量に出回る時期があります、節分ですね!煎り大豆は、煎って加熱してあるので、火を通さずに食べることができて、とっても便利。
例えば、
そのままご飯に炊き込むだけで豆ご飯
ひじきの煮物に加えてもいいし、カレーに入れてもよし
シチューや煮物類にも、他の野菜と同様に使えば、ポリポリだった大豆が茹でた大豆のような食感に変わります。
もちろん、フムスを作るのにもうってつけ!
ただ、水で戻してから使うと、水の中に風味や水溶性の成分が溶けてしまい、「だしがら大豆」と言っていいほど旨味が抜けてしまいます。おすすめは、以前にこちらでもご紹介したことがある「ヨーグルト戻し」。煎り大豆と倍量の重さのプレーンヨーグルトとをよく混ぜ合わせたら、冷蔵庫で7〜8時間おけば、煎り大豆がヨーグルトの水分(ホエイ、乳清)を吸って柔らかくなります。
あとは、ヨーグルトごと調味料と混ぜてペースト状にするだけで、豆を茹でるプロセスなしに作ることができます。 ぜひお試しくださいね!
#221 煎り大豆のクミン風味フムス 材料
- 煎り大豆 60g
- プレーンヨーグルト 120g
- ニンニク 1/2かけ
- A(白ねりゴマ 大さじ1、 オリーブオイル 40ml)
- 塩少々
- レモン汁 大さじ1程度
- クミンパウダー 少々
- パプリカパウダー 少々
作り方
- 蓋付きの容器に煎り大豆とプレーンヨーグルトを入れ、全体にヨーグルトがまわるようによく混ぜたら、冷蔵庫で8時間戻す。
- ニンニクは潰し、1、Aとともにフードプロセッサーにかけて、塩とレモン汁で調味する。
- 器に盛り、クミンパウダーとパプリカパウダーをふる。
※フードプロセッサーがなければ、ニンニクはすりおろし、豆はビニール袋にいれて麺棒などで潰しても大丈夫です。
※クミンパウダーではなく、クミンシード10粒程度を散らすのもおすすめです。
※ニンニクは包丁の背などで潰してからフードプロセッサーにかけてください。そのままかけてしまうと辛味が強くなります。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/