picadillo (ピカディージョ)
南米とフィリピンで食べられているpicadilloという家庭料理があります(フィリピンではギニリンと呼ばれることも)。
牛肉と野菜あれこれをトマトベースで煮込む料理なのですが、たとえばコスタリカ風だとクミンと香菜が入ってじゃがいもは入らないとか、キューバだとレーズンやオリーブ、ケイパー、じゃがいもが入るとか、ドミニカはオールスパイスとゆで卵が入るとか、ブラジルでは、、、とまあ、それぞれにお好きな感じで作っている家庭料理のようです。
私はメキシコとプエルトリコは訪れているのですが、南米は未開の地なので、本場のpicadilloは食したことがないんです、残念ながら。
この料理のレシピを考案したのは、2014年に都内のあるギャラリーで、陶芸家の友人の個展の際のパーティー料理を担当した時のこと。日本酒の燗つけ師の五嶋慎也さん、ことゴッシーさんとのコラボで、ちょうどサッカーのワールドカップが開催中だったため、決勝に残る国の料理を私が作り、それにゴッシーさんがお酒を合わせるという企画で楽しもうということになったのです。「キューバ料理ねえ、、、」と思いつつ、あれこれ英語サイトを調べ、自分なりにおいしい!と思える優佳子風picadilloを創り上げました。なので、ピカディージョ「風」。
ご飯に合うので、ぜひ作ってみてくださいね。
#259 キューバ風ピカディージョ
材料
A {玉葱のみじん切り 1/2個分、にんにくのみじん切り 1片分、ピーマン粗みじん切り 2個分 (60g)}
B {トマトざく切り 2個 (260g程度)、ジャガイモ 1.5cm角 (150g)、ベイリーフ 1枚、オレガノ 小さじ1、クミンシード 小さじ1/2、塩 小さじ1/2}
白ワイン 大さじ2 (30ml)
C {牛ひき肉 200g、レーズン 20g、オリーブ半分に切る 8個 (20g)、ケイパー 小さじ1 (5g)}
塩・胡椒 各少々
作り方
1. 鍋にオリーブイルとAを入れて弱火で炒め、蓋をして「汗をかかせて」しんなりさせる。
2. 1が柔らかくなったら、Bを加え、中火でトマトの水分を飛ばすように5分ほど炒めたら白ワインを加える。
3. Cを加えさらに炒め、肉の色が変わったら蓋をして弱火で10分ほど、ジャガイモが柔らかくなるまで煮る。
4. 塩、胡椒で味を調える。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/