旅行が好き!食べるのが好き! 世界各地を子連れで訪れ学んだ家庭料理をベースに生まれたレシピや、食品ロス削減、冷蔵不要で省エネ、防災食にもなるDRYなFOOD「乾物」を使ったレシピなどを紹介します。
ドイツ風紫キャベツとリンゴの煮込み (アプフェル・ロート・コール)
この料理を食べたのは、1999年デュッセルドルフでのことでした。
当時フランスのクレルモン=フェランという街に住んでいた私は、友人がデュッセルドルフに引っ越してきたときいて、5歳と1歳の子どもを連れてデュッセルドルフに向かいました。彼女とは上の子が同じ歳。日本では近所に住み、ママ友として互いの家を行き来していました。デュッセルドルフ滞在中は、一緒に遊園地に行ったり、子どもたちも連れて食事に行き、二人でビールを楽しんだり。
「今日は二人をみていてあげるから、どこか行きたいところに行ってきたら?」という彼女の言葉に甘えて、ナポレオンも訪れたという老舗のレストランにランチに出かけることにしました。
そこで出会ったのがこの料理。牛肉料理の付け合わせだったのですが、紫色の美しさ、りんごの酸味とレーズンの甘みがなんとも言えず、すっかり気に入ってしまいました。
それからリンゴの季節になると作り続けている味。
アプフェル=リンゴ、ロート=赤、コール=キャベツ。そのまんまの名前なんですね。
キャベツの紫色はポリフェノール。水溶性なので、リンゴもレーズンも、紫に染まる料理です。食卓に紫や黒が入ると、引き締まります。作り方はとても簡単なのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
#254 アプフェル・ロート・コール
材料
ドイツ風紫キャベツとリンゴの煮込み (アプフェル・ロート・コール)
紫キャベツ 千切り1/4個分 (200g)
バター 大さじ1
玉ねぎ 薄切り1/4個分 (70g)
りんご (できれば紅玉) 銀杏切り1/2個 (正味120g)
A {赤ワインビネガー 大さじ1弱、砂糖 小さじ1、クローブ 1個、シナモンスティック 1/2本、レーズン 大さじ1(10g)、ベイリーフ 1枚、赤ワイン 200ml}
塩・胡椒 各少々
作り方
1. 鍋にバターを溶かし、玉ねぎ、りんごを炒める。
2. しんなりしたら紫キャベツを加え炒める。
3. Aを加えて一混ぜしたら、蓋をして沸騰後、弱火で30分ほど紫キャベツが柔らかくなるまで煮込む。
4. 塩・胡椒で味を調える。
※赤ワインビネガーがなければ別の種類の酢でも
※紅玉やブラムリーなど酸味のあるリンゴが手に入らなければ、レモン汁を絞ってください。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/