米粉でズッキーニブレッド
ズッキーニを初めて食べたのはいつだったか。少なくとも子どもの頃には見たことがない野菜でした。
農水省がだしている地域特産野菜生産状況調査によると、1990年には900tだった生産量が、2022年には11,600tと大幅に増産されています。今や普通にスーパーで見かける野菜になりました。
我が家の定番はチーズグラタン。また、オリーブオイルでシンプルにソテーして塩胡椒といった食べ方もします。フランスに住んでいた時は、日本のようなきゅうりが入手できず、ズッキーニを糠漬けにして食べていました。そんな食べ方も美味しいのです。
ただ気をつけなければいけないのは、食べてみて異常な苦味があるズッキーニ。農水省のホームページにこんな記事を見つけました。
「ククルビタシンを多量に含むウリ科植物を食べることで腹痛、下痢、嘔吐などの症状を引き起こすケースがあるので、普段とは違った強い苦味を感じた場合は食べないことが大切」
このククルビタシンは加熱しても消失しないので注意が必要です。内閣府の食品安全委員会のオフィシャルブログには、「海外では、苦いズッキーニを食べたことによる死者も報告されています。」とあります。
もしたまたま苦いズッキーニにあたったら、絶対に食べないでくださいね。
今回ご紹介するのは米粉で作るズッキーニブレッド。
焼いてから苦さに気づくと悲し過ぎるので、端っこをちょっと食べてみてから料理にとりかかってくださいね。
#261 米粉のズッキーニブレッド
材料
ズッキーニ 1本 (200g)
A {米粉 150g、 アーモンドプードル 50g、 甜菜糖 大さじ3 (他の砂糖でも可)、 ベーキングパウダー 大さじ 1、 シナモンパウダー 小さじ1/2、 ナツメグパウダー 小さじ1/2}
卵 1個
牛乳 100ml
米油 50ml
バニラエッセンス 数滴
作り方
1. ズッキーには細かく刻む。フードプロセッサーがあれば、一口大くらいに切ってからフードプロセッサーにかけて細かくする。
2. Aの材料をボウルにいれよく混ぜたら、1と残りの材料を加え、しっかり混ぜる。
3. 180度に予熱しておいたオーブンで35~40分ほど焼く。楊枝をさしてみて生地がついてこなければ焼き上がり。もし付いてくるようなら5分延長して焼くことを繰り返す。
冷めてから切ると切り口がきれいです。
食べきれない時は一切れずつ冷凍しておくと便利です。
食べる時にトースターで焼いてバターをつけるのもおすすめです。
好みで胡桃を入れて焼いても。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。