サカイ優佳子の食育のヒント
あさりのホーリーバジル炒め
インド伝承医学アーユルヴェーダで使われてきたハーブ
「銀座のビルの屋上でホーリーバジルを育てているので見に来ませんか?」そんなお誘いを受けて、過日、出かけてきました。ちょうど花がたくさん咲いていて、その香りに誘われてか、たくさんのミツバチが蜜を集めていました。
ホーリーバジルはインド原産。シソ科の植物です。ヒンズー教では聖なる植物とされ、インド伝承医学のアーユルヴェーダでは、免疫力を高める不老不死のハーブとして用いられてきたと言います。
タイ料理のホーリーバジル炒め(日本ではガパオと呼ばれています)が作りたくて、10年ほど前に庭にホーリーバジルを植えていたことがありました。葉が緑でしたが、今回見た農園では紫がかった色でした。ホーリーバジルにも種類があるのだそうです。
まだまだ日本では生で手に入れるのは難しく、自分で栽培するしかない現状ではありますが、乾燥ホーリーバジルなら手に入るようになってきたようで、沖縄の気候が原産地のものと似ているからと、沖縄で育て低温乾燥したものをお裾分けいただきました。
早速、私の好きなあさりのガパオ=ホイライ パッド ホラパー(あさり、炒め、ホーリーバジル)を作りました。生後3ヶ月でタイを旅して以来、10回ほどタイを訪れている息子が一口食べて曰く、「タイだね~!」。 インドではどんな風に食べているのか興味津々。ゴアとムンバイを旅したことがありますが、ホーリーバジルには出会った記憶がありません。調べてみたいと思います。
ご紹介するのは、乾燥ホーリーバジルさえ手に入れば手軽に作れる料理です。ぜひお試しくださいね。
#205 ホイライ パッド ホラパー あさりのホーリーバジル炒め
材料(1~2人分)
- あさり 200g
- ニンニク 1かけ
- 油 少々
- 酒 大さじ1
- 乾燥ホーリーバジル 2g
- ナムプラー 大さじ1/2
- オイスターソース 大さじ1/2
作り方
- あさりは砂抜きしておく。
- フライパンに油とニンニクのみじん切りを入れて弱火にかけて香りを立てる。
- 2にあさりを入れて中火にし、酒を振りかけて蓋をして2~3分火を通す。
- 乾燥ホーリーバジルを加えて蓋をしてさらに1分ほど加熱し、あさりが開いたらナムプラーとオイスターソースを鍋肌から加えて混ぜて仕上げる。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/