サカイ優佳子の食育のヒント
シラス・アル・アヒージョ
アヒージョと花椒
アヒージョという料理が日本でこんなに流行りだしたのはいつ頃からでしょうか。
オリーブオイルにニンニクのみじん切りと赤唐辛子を入れて火にかけたところに、具材を入れて、味付けは基本的に塩のみというシンプルな作り方、せいぜいハーブをふってという感じでしょうか。
パンをつけて食べるとワインも進む、というわけで、スペイン料理店のみならず、ワインを飲ませるお店や最近は居酒屋さんでも「**のアヒージョ」というメニューをよく見かけます。
アヒージョというのは、小さいニンニク(みじん切りにしたニンニク)という意味なのだそうです。
一方、中国料理、特に四川料理には大量に使われる花椒(フアジャオ)も、最近はあちこちで見かけるようになりました。本格的な麻婆豆腐の店が増えたからかもしれません。
実は、首都成都まで本場の味を求めて出かけたくらい、四川料理は大好き。北京在住だった娘は四川料理を食べるためだけに飛行機に乗って週末一泊旅行に出かけ、高校時代上海に住んでいた息子は四川での修学旅行中に抜け出して陳麻婆豆腐の本店に行って持ち帰りをお願いしたという四川料理大好き家族なのです。
唐辛子に赤と青があるように、中国では赤い「花椒」と緑の「麻椒」とがあります。日本に入っているのは赤いほう。どちらも美味しいですが、麻椒の方が爽やかな香りです。
四川では、一つの料理に100粒以上入っていることも稀ではないほどにたっぷりと使います。だからシビレまくります。
先日、居酒屋さんで、しらすのアヒージョを食べる機会がありました。
いつでも気楽に作れそうだなと「今度再現してみよう」と思いました。
そのお店では普通にニンニクと赤唐辛子とオリーブオイルで作っていたのですが、ちょっとひねって大好きな花椒を入れてみることにしました。
オリーブオイルではなく、米油で。
塩気はしらすから十分出るので味付けも不要です。
パンにも合うし、ご飯にも合って、たくさん食べてしまいそうなのが怖いです。
油をたっぷり使っているのでカロリーは高いですから、注意してくださいね!
#194 シラス・アル・アヒージョ 材料
- しらす 50g
- ニンニク 1かけ
- 花椒 20粒/li>
- 米油(他の植物油でも可) 80cc
作り方
- ニンニクは潰してから細かく刻み、花椒は香りが出やすいように潰すか包丁で切る。
- 小鍋に油と1を入れて弱火にかけ、ニンニクのいい香りがしてきたらしらすを加える。
- 2~3分煮たら火を止める。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/