サカイ優佳子の食育のヒント
レモンクリームパスタ
レモンの爽やかさで湿気の多い季節を乗り切る!
4年前、特産にしようと東京都が力を入れていた八丈フルーツレモン(当時はまだ菊池レモンと呼ばれていました)という大きなレモンのレシピを考える仕事をいただき、八丈島に飛びました。2月の寒い中でもハウスの中はポカポカ。片手に乗らないほどの大きさの八丈フルーツレモンは大きいものでは500g近くもあり、苦味の少ないすべすべした皮とジューシーさが特徴。農薬を使わずに育てていることで皮ごと食べられるのも魅力です。
10種類ほどのレシピを考案し、島の女性たちを対象に料理教室でお伝えしながら、改めてレモンの美味しさを再認識した旅でした。
もともと輸入ものが多かったからか、通年入手できるレモンの旬を意識することはあまりないかもしれません。実はレモンの旬は秋から冬にかけて。八丈島では12月から3月ごろまで、国産レモンの産地として近年広く知られるようになった広島など瀬戸内地方では、露地物が10月から5月、そのあとはハウス栽培とのこと。インド原産で温暖な気候がむいているとされています。
柑橘の旬は概ね冬から春と考えれば納得するのですが、レモンが特に美味しく感じられるのはむしろ梅雨以降の暑い季節と思う人も多いのではないでしょうか。学生時代、レーズンと薄切りのレモンを蜂蜜に一晩漬けたものを部活の試合の時にたくさん作って持参しみんなで食べたのを、懐かしく思い出します。
#178 レモンクリームパスタ 材料 (2人分)
- スパゲッティ 160g ★A
- {バター 大さじ
- 生クリーム 100cc
- レモン汁 大さじ1
- レモンの皮のすりおろし 1個分=大さじ1程度}
- 塩レモン(トッピング用、薄切り 1枚分)
- ひきたての黒胡椒たっぷり
作り方
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩(適量、分量外)を加えて、スパゲッティを茹でる。
- 鍋にAを入れて火にかけ、沸騰したら1〜2分煮詰める。
- 茹で上がった1を2で和え、トッピングに塩レモンをのせ、胡椒をふる。
【レモンの塩漬けの作り方】
レモンは皮ごと薄切りにして、20%程度の塩とともに清潔な容器に入れ、冷蔵庫で保管してください。はじめの数日は塩が全体にまわるように容器を振ることをオススメします。何年も保ちます。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/