サカイ優佳子の食育のヒント
米粉を使ったホワイトシチュー
我が家流ホワイトシチュー
10月の声を聞くと、食べたいな~と思うのがホワイトシチュー。
とはいえ、ルーを買ってきて溶かすだけという作り方ならともかく、きちんと作ろうと思うと、ホワイトソースを作るのは正直面倒。忙しい時には敬遠しがちでした。でも、米粉を使うようになってから、ホワイトシチューは時短簡単料理の仲間入りをするようになったのです。
そんな時短料理のホワイトシチューながらも、我が家なりのこだわりがあります。 以前、そのことをブログで公表したら「すっごく美味しかったです!」とたくさんの方からのメッセージが届きました。
こだわり① 鶏肉とホタテを入れる
ボイルホタテでも、ミニホタテでも、干し貝柱でも。鶏肉だけではなく、ホタテの味が加わるとぐっと美味しくなります。干し貝柱の場合は白ワインで戻して、戻し汁ごと加えます。できれば冷蔵庫で半日以上置いておくとよりいい出汁が出ます。
こだわり② きのこはmust!
きのこはいい出汁を出してくれます。
歯ごたえを考えるとエリンギを輪切り(ここポイント!エリンギは絶対輪切りが美味しい!)。
こだわり③ 昆布水で作る
切れ目をたくさん入れた昆布を水に浸し、冷蔵庫で一晩おいたものを使います。昆布水は冷蔵庫に入れておけば一週間くらいはもつので、ほぼ常備しています。
こだわり④ 米粉で簡単!
ホワイトシチューを作るのに一番面倒なのはホワイトソース作り。
ですが、私はもうここ何年もホワイトソースを作っていません。 米粉を冷たい牛乳に溶かして、煮上がった具に加えてかき回しながら加熱すればとろみがつきます。
本来なら大量のバターで小麦粉を焦がさないように炒め、牛乳を加えてダマができないように細心の注意を払って(も失敗しちゃうこともあり)作るホワイトソース。 これを作らなくていいというのは、気楽に作れる、そしてバターが入らないからさっぱり、カロリーも大幅ダウンといいことがいっぱい。
でもさらにもう一つ。
小麦粉に含まれるネバネバの元、グルテンが米粉にはないので、鍋を洗う時にツルンと取れて後片付けまでラク、なのです。 もう小麦粉のホワイトソースには戻れません! バターの香りやコクが欲しければ別に加えればいいのです。
こうしてあれこれのダシたっぷりのホワイトシチューは、塩胡椒だけで味が調います。 ぜひお試しくださいね。
#169 米粉を使ったホワイトシチュー 材料(2~3人分)
- 鶏肉 200g
- 玉ねぎ 1/2個
- エリンギ 大1本
- にんじん 1/3本
- ジャガイモ 2個
- バター大 さじ1
- 白ワイン 大1
- 油 適量
- スープ 2カップ
- ベイリーフ 1枚
- 牛乳 150cc
- 米粉 大3
- 塩、白コショウ少々
- パセリのみじん切り少々
作り方
- 鶏肉をバターでソテーし、白ワインを加え、全体に色が変わるまで炒めたら取り出す。
- みじん切りにした玉ねぎを1.のフライパンで透明になるまで炒めたら、輪切りにしたエリンギを加えてさらに炒める。
- 2.に、1.一口大に切ったにんじんとジャガイモ、スープ、ベイリーフを加え蓋をして火にかけ、沸騰したら弱火で鶏肉が柔らかくなるまで煮こむ。
- 冷たい牛乳に米粉を溶かし、3.に加え、とろみがついたら、塩と白コショウで味を調え、パセリのみじん切りを散らす。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/