食品ロス削減においしく貢献!切り干し大根のナポリタン

食品ロス削減においしく貢献!切り干し大根のナポリタン

旅行が好き!食べるのが好き! 世界各地を子連れで訪れ学んだ家庭料理をベースに生まれたレシピや、食品ロス削減、冷蔵不要で省エネ、防災食にもなるDRYなFOOD「乾物」を使ったレシピなどを紹介します。

切り干し大根でナポリタン?

2023年に入ってから、「食楽防災」という名前で、常温保存可能な食材だけで作れる乾物の料理キットを開発、販売を始めました。

規格外野菜を農家から買い取って乾燥させ、私のレシピを元にキットにし、パッケージは障害者福祉施設にお願いして仕上げています。

食材の値段が上がると騒がれていますが、価格もつかず、ともすれば畑に漉き込まれて終わりになってしまう規格外野菜を、ちゃんと食べていく方法を考えたいなと思います。形が悪くても、乾物にすればわかりません。

この取り組みをビジネスとしてちゃんと回るように形にすることで食品ロス削減に貢献したいと思っています。

そんな乾物キットのうちの一つ、パスタのキットでは、

● 乾物あれこれとパスタを一緒に鍋に入れる
● トマトジュースと水を加えて火にかける
● 沸騰したら弱火にしてパスタの標準茹で時間煮る

という方法を提案しています。

先日、ふと思ったのが、「パスタではなく、切り干し大根を使うのはどうだろう?」ということでした。

近年は炭水化物、特に小麦の摂取を控える人も増えています。切り干し大根は食物繊維も豊富で、カルシウムやビタミンB群、鉄、マグネシウムなども多いので、栄養的にもマル。

そんな思いつきから作ってみたら、切り干し大根を事前に戻す必要もないし、パスタを茹でるためのお湯を沸かす時間も不要なので、超時短でナポリタンができちゃいました!

普通のナポリタンだと、パスタを茹でてからケチャップを絡めますが、この作り方だと切り干し大根の中にトマトジュースの味が入り込むのもなかなかよろしい。そしてシャキシャキした食感が心地よいんです。

ある方に試食していただいたところ、「これは大ヒット!」というわけでレシピにまとめてみました。

「乾物は水で戻す」ではなく、水分で戻すと覚えてくださいね。乾物は、事前に戻さなくても、汁気が多い料理なら、直接煮ながら戻すことができます。

乾物だからこそ、中までおいしさがぐ〜っと入り込んで美味しくなるんですよ〜。

#239 切り干し大根のナポリタン

材料

バター 大さじ1
ウィンナー (1cm厚さ斜め切り) 4本80g
玉ねぎ薄切り 1/4個分 (80g)
ピーマン (薄切り) 大1個分
切り干し大根 40g
濃いめのトマトジュース 200ml
水 100ml
ケチャップ 大さじ2
中濃ソース 小さじ1
塩・胡椒 各少々
乾燥パセリ 少々
粉チーズ 少々

作り方

1. 切り干し大根はさっと洗って水気をよく絞り、ほぐしておく。
2. フライパンにバターを溶かしたら、ウィンナーと玉ねぎを入れてしばらく放置。ウィンナーに焼き目が付いたらかき混ぜる。
3. ピーマンと1を加えざっと炒めたら、トマトジュースと水を加えて蓋をして弱火で5分ほど火を通す。
4. ケチャップと中濃ソース、塩・胡椒で調味したら器に盛り、乾燥パセリと粉チーズをふる。

SHARE

教えてくれた人

サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。

https://yukakosakai.com/

関連記事

NEWS STORY

南米の家庭料理ピカディージョ

南米とフィリピンで食べられているpicadilloという家庭料理があります(フィリピンではギニリンと呼ばれることも)。 牛肉と野菜あれこれを…

あさりとレタスのアンチョビ風味炒め

アサリが旬を迎える4月。 千葉で生まれ育った私は、子どもの頃、東京湾沿いの富津(ふっつ)にあさりの潮干狩りに家族でよく行ったものでした。…

手まり寿司

3月はお雛祭りもあり、お花見、卒業、異動などで人が集まる機会も多いかと思います。 そんな時には、手軽にできる割に見栄えもする手毬寿司はいかが…

煎り大豆たっぷりのハンバーグ

節分が近づくと、特設売り場に煎り大豆がずらりと並びます。普段も置いてあるところが多いのですが、気づいている人は少ないかもしれません。 煎り大…

鶏肉のカレーヨーグルトソース

ヨーグルトに肉を漬けると、ヨーグルトに含まれる乳酸菌がタンパク質を分解することで、肉が柔らかくなります。また、ヨーグルトには臭いを除く効果も…

アプフェル・ロート・コール

この料理を食べたのは、1999年デュッセルドルフでのことでした。 当時フランスのクレルモン=フェランという街に住んでいた私は、友人がデュッ…

ナッツローフ

ナッツ、どのくらい食べていますか? ナッツには、タンパク質、食物繊維、良質な脂肪(不飽和脂肪酸)が多く含まれ、定期的に食べることで心血管疾患…

紫菊の甘酢あえ

秋になると食べたくなるのが、紫色の菊の花。代表的な産地は山形、新潟です。 菊の花のおいしさに目覚めたのは、20年以上も前、新潟県白根市の名産…

柿と生ハムのバジル風味サラダ

生家には、大きな柿の木が2本と小さいのが1本ありました。もう家も庭も人の手に渡って、家は壊され、木も切られてしまいましたが。美味しいと評判の…

バルサミコ風味の海苔のディップ

最近、海藻の話をするときに、「**っていつ採れるか知っていますか?」と尋ねてみることが多いんです。「え?一年中採れるんじゃないんですか?」と…