旅行が好き!食べるのが好き! 世界各地を子連れで訪れ学んだ家庭料理をベースに生まれたレシピや、食品ロス削減、冷蔵不要で省エネ、防災食にもなるDRYなFOOD「乾物」を使ったレシピなどを紹介します。
バルサミコ風味の海苔のディップ
最近、海藻の話をするときに、「**っていつ採れるか知っていますか?」と尋ねてみることが多いんです。「え?一年中採れるんじゃないんですか?」とキョトンとする方が、実はほとんど。収穫した海藻を乾燥させることで保存しているから、いつでも食べることができるんです。
さて、では今日のテーマ、海苔はいつ採れるでしょうか?
答えは11月から3月くらいです。
日本人の食卓ではお馴染みの海苔ですが、タンパク質がとても多いこと、質が良いことは、採取時期と同様、案外知られていません。
「畑のお肉」とも言われる大豆と比べてみましょう。ゆで大豆だと100gあたり14.8g、煎り大豆で37.5g。では海苔はというと、焼き海苔には41.4gものタンパク質が含まれているんです。
また、体内合成できない、つまりは食事から摂る必要があるアミノ酸(必須アミノ酸)9種すべてが含まれており、いわゆるアミノ酸スコアは100 (*)。とても質の良いタンパク質というわけですね。
さらに言えば、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の3つの旨み成分全てが含まれているので、旨みもたっぷり。単体を足すより、相乗効果が生まれると言われます。
そんな栄養も旨みもたっぷりの海苔ですが、湿気やすいのが難点。佃煮にされる方も多いかもしれませんが、ちょっと洋風のこんなディップにしてみてはいかがでしょうか。
野菜につけて食べる他、冷奴にのせても、パンにつけて食べても美味しいですよ。
作り方もとってもシンプル。
お試しくださいね。
*アミノ酸スコア 9種の必須アミノ酸全てが揃っている場合を100としています。9種のうち一つでも100に足りないものがあると、一番低いレベルでしかアミノ酸を活用できないため、アミノ酸スコアが100に近いほど、質の良いタンパク質だとされます。
#250 海苔のディップ
材料
海苔全形 2枚(約6g)
かつおぶし(細かいものがおすすめ) 2g
バルサミコ酢 大さじ2
水 大さじ2
砂糖 小さじ1
オリーブオイル 大さじ2
作り方
1. 海苔はちぎる。
2. オリーブオイル以外の材料を鍋に入れてかき混ぜながら中弱火にかけ、海苔が溶けたら火からおろす。
3. 2のあら熱がとれたらオリーブオイルを加え、よく混ぜる。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/