【お歳暮】125年の伝統。〈鎌倉ハム富岡商会〉の工場を訪ね、手間と時間を惜しまず作る「熟成布巻きロースハム」への想いとこだわりを聞きました

【お歳暮】125年の伝統。〈鎌倉ハム富岡商会〉の工場を訪ね、手間と時間を惜しまず作る「熟成布巻きロースハム」への想いとこだわりを聞きました

明治初期から始まる『鎌倉ハム』の歴史と伝統を守り続け、いまに伝える〈鎌倉ハム富岡商会〉。その看板商品が、手間と時間を惜しまず、熟練の職人の技を駆使して丁寧に作られる「熟成布巻きロースハム」です。今回は鎌倉の工場を訪ね、自慢の味わいに込められた想いやこだわりについて詳しくお話を伺いました。

答えてくれたのはこの人

株式会社鎌倉ハム富岡商会
生産統括部部長
那須井 雄さん

『鎌倉ハム』の伝統を守る、〈鎌倉ハム富岡商会〉の歴史


迎えてくれた鎌倉ハム富岡商会の皆さん。左から、生産統括部部長 那須井 雄さん、代表取締役社長 髙梨正広さん、営業統括部 営業1課主任 外販チームチームリーダー 伊東遼太郎さん。今回は那須井さんにお話を伺いました!

―今日はよろしくお願いします!まずは元となる『鎌倉ハム』について教えてください。

那須井さん:『鎌倉ハム』の歴史は、1874年(明治7年)に英国人のウィリアム・カーティスが鎌倉郡下柏尾村のホテル裏に牧場を作り、ハムやベーコンなどの製造を始めたところからスタートします。当初ハムの製法は日本人には秘密にされていましたが、1884年に起きた工場の出火を村人が消火した恩に報いて、秘伝の製法が村人に伝授されました。鎌倉の地にはハムの製造者や技術者が育ち、製造されたハムは一流ホテルに卸されて宿泊客の評判となり、『鎌倉ハム』として広まりました。


―とても長い歴史があるんですね。そんな『鎌倉ハム』の伝統を受け継ぐ、〈鎌倉ハム富岡商会〉の成り立ちは?

那須井さん:弊社の創業は1900年(明治33年)のこと。1899年に創業者の富岡周蔵が駅弁の製造販売会社でハムサンドイッチを売り出したところ、これが大評判。ハムだけの注文も殺到したため、1900年に〈鎌倉ハム富岡商会〉としてハムの製造部門を独立させました。これが100年を超える弊社のハム作りの歴史の始まりです。


―駅弁から始まったというのは意外です!当時はどんなハムを扱っていたんでしょうか。

那須井さん:創業当時は豚の骨付きもも肉をハムにした骨付きハムだけでしたが、骨を抜いたボンレスハムがその後に作られ、1921年にはロースハムの製造が始まったことで、日本全国に〈鎌倉ハム富岡商会〉の味と評判が広まっていきました。1929年に来日した「ツェッペリン号(世界一周飛行を成し遂げた飛行船)」の機内食として帝国ホテルが提供したメニューに“Kamakura Ham”の名が記されていたのも、その評価の高さを表すエピソードですね。


職人技の結晶。看板商品「熟成布巻きロースハム」のこだわり


―では、お歳暮ギフトのおすすめ商品を教えてください。

那須井さん:弊社の看板商品である、こちらの「熟成布巻きロースハム」です。弊社は今年で創業125年になりますが104年前から作っている自慢の味わいです!



―高級感が漂いますね。製造工程や味わいの秘密など、こだわりの部分も教えてください。

那須井さん: 工程はまず、国産の豚ロース肉を整形する「磨き」の作業から。芯(赤身)と脂肪が程よいバランスになるように、余分な脂肪やスジ、軟骨などを丁寧に取り除いてロースの塊を作ります。すべての始まりとなる大事な作業です。



那須井さん: 続く工程が、極秘レシピの伝統の調味液に10日間ほど漬け込んで肉に均一に味をつける「漬け込み」。この期間は毎日、樽の中の上下の肉を入れ替える作業を繰り返し、じっくりと肉の中心まで調味液を浸透させていきます。この調味液は、粉末ではなくホール状の香辛料を用いていることがポイント。香り豊かな、自慢の風味に仕上がります。



那須井さん: 次が、一連の工程の中でも最も熟練を要する「布巻き」の作業。漬け込みを終えた肉を職人が手作業で布にくるみ、糸で締めて、1本のハムの原型を作ります。しっかりと包み込まれていないと最終的にハムの形が崩れたり、割れたりしてしまうので、最重要の工程ですね。糸を巻く強さのサジ加減は、経験と勘に頼ったまさに職人技。一人前といえる作業ができるようになるまでには10年は掛かります。



―布にくるむのはどうしてですか?そして、手で巻くのはかなり大変な作業かと思いますが、手作業にこだわる理由はどこにあるのでしょうか。

那須井さん: 一般的にハムはケーシングという包装材に肉を充填して形を作りますが、100年前には無かったので、木綿の布に肉をくるみ込んでいました。いまも変わらずその製法を受け継いでいる形ですね。手作業にこだわるのは、手作業でなければ納得のいく味を生み出せないというのが大きな理由です。


―なるほど。では、布に巻かれた肉はその後どんな工程を経て完成に?

那須井さん: 「布巻き」された肉を専用の加熱台車で乾燥させ、さくらのチップでじっくりとスモークして味と香りにさらなる深みを加えます。そして最後に加熱し、一晩冷却して、ようやく完成。「磨き」から完成まで、実に約2週間の時間を費やしています。



―それだけの手間と時間がかかる製法で作り続けているのは、味わいのためはもちろんですが、伝統を守るという意味合いも大きいのでしょうか。

那須井さん: はい。弊社がこのような商品や製造工程を無くしてしまったら、日本のハム作りの歴史の一部が途絶えてしまうことになりますからね。歴史と伝統を絶やしてはいけないという、使命感や弊社のこだわりも含めて作り続けています。時間と手間をかけないと作りだせないこのおいしさを、ぜひ皆様もご堪能ください。

糸巻きから加熱まで。作業の様子はこちらの動画もチェック!

<!-------------------------------------------------------------------------------- ここに動画ファイルを入れてください。 「布巻き動画.mp4」 ---------------------------------------------------------------------------------->

様々なシーンで、食べ方で、自慢のハムの味わいを堪能


―おいしく食べるためのアドバイスをお願いします!

那須井さん:普通にスライスして食べるときは、冷蔵庫から出してすぐだとハムの風味を感じにくいので、少し常温に置いてからお召し上がりいただくことをおすすめします。あとは、1cmくらいの厚切りにして、油をひかずにフライパンで焼いて食べるのもおすすめですね。私も以前は「おいしいハムはスライスしてそのままが一番」と思っていましたが、焼いても絶品です。



―上質なハムだからこそですね!では最後にお客様へのメッセージをお願いします。

那須井さん:朝食の一品に、昼食のお弁当やサンドイッチに、厚切りを焼いて夕食のメインに、そしてお酒のおともにも。時間と手間をかけて作り出した「熟成布巻きロースハム」のおいしさで、様々なシーンで皆様の笑顔を生み出すことができれば幸いです。大切な方への贈り物に、気心の知れたお友達に、ご自宅用に、〈鎌倉ハム富岡商会〉の商品をぜひご利用ください。


〈鎌倉ハム富岡商会〉伝統の布巻きロースハム(600g) 6,480円(税込)

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ネットショッピング限定!こだわりの味を、ご自宅でも

「熟成布巻きロースハム」と同じ、伝統の調味液に7日間以上漬け込んで作られている「熟成ロースハム」を、ネットショッピング限定で特別にご用意しました。お好みの厚さに切って食べる特別感を、ご自宅でもぜひお試しください。



〈鎌倉ハム富岡商会〉熟成ロースハム(350g) 2,980円(税込・送料無料)

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