サカイ優佳子の食育のヒント
ライスペーパーを使って。 生春巻
ライスペーパーを、もっと自由に!
ライスペーパー、ご存知ですか?生春巻の皮といえばわかる方も多いでしょうか。
ライスペーパーを我が家で使い始めたのは、多分15年くらい前。水に浸して濡らしてから、布巾や丈夫なキッチンペーパーで水気を拭き取るという作業をするうちに破けてしまうこともあって、面倒で使わなくなってしまいました。
でも、実はそんなことをしなくても簡単に戻る方法を知ってからは、我が家の食卓への登場回数がぐ~んと増えたのです。
ライスペーパーの原材料はコメ。粉にしてドロドロに水で溶いたものを平らに広げて蒸してから乾燥させています。だから加熱しなくても食べることができるのです。
ベトナムのレストランでは、霧吹きが付いてきました。客が自分でライスペーパーに満遍なく水を吹き付けて戻します。手に水をつけてライスペーパーを撫ぜるようにして戻しているのをみたこともあります。ウチでは、食卓の上にライスペーパーと水の入ったボウル、ハケを置いておき、各自が皿の上でハケに水をつけてライスペーパーを濡らすことで戻しています。ハケがなければスプーンの背で伸ばす、でも大丈夫。あとは1分ほど待つだけで、自然に戻ります。家族全員の分を水に浸けては拭いてという手間はなんだったのでしょう!
そんなライスペーパーの使い道といえば、エスニックなものだけではなく、例えば冷しゃぶを巻く、蒸し鶏や煮豚を野菜と一緒に巻く、刺身をツマとともに巻く、などなんでもあり。スモークサーモンとアボカドとクリームチーズなどの組合せも美味しいです。もちろんエスニックだれである必要はなく、わさび醬油や生姜醤油など和風のものをつけるのも自由。そして、ライスペーパーにはまた、パリパリちぎって、汁物に入れて柔らかくなったところを食べるという楽しみ方も。 ライスペーパーも乾物。開封してからでも常温で3ヶ月はOKと某メーカーのホームページにもあるほどもちます。
ライスペーパー、もっと気軽に自由に楽しんでみませんか?
#203 生春巻
写真はライスペーパーに刺身、きゅうり、戻したワカメなどを巻いたもの。わさび醤油で楽しみます。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/