サカイ優佳子の食育のヒント
茄子の肉なし卵とじ
夏から秋にかけておいしい茄子。今年は、昨年秋に出会った千葉県の養老渓谷に近い築42年の家の庭にも茄子が育ち、それを収穫して食べるのが小さな楽しみになっています。
そんな茄子料理の我が家の定番は、お客様に大好評!バジルを効かせた茄子のマリネ。でもこれを作るのは庭のバジルが元気な夏のうち。秋になると、温かいお惣菜が食べたい気分になってきます。
そんな時に登場するもう一つの定番が茄子の卵とじです。
調味料類の他には、茄子、卵、万能ネギか三つ葉、材料はそれだけ。
もう20年近く前のことですが、ミシュランの三ツ星を辞退したという噂まである新橋の和食の名店「京味」店主、西健一郎さんが1997年に出した「和のおかず」という本を図書館で借りました。
その中にあったのが茄子の卵とじ。「茄子だけで、肉なしで卵とじを作るんだ!」と目からウロコが落ちる思いでした。そして作ってみてその美味しさに驚愕。この本で紹介されていた料理はどれも美味しくてシンプルで、清々しさすら感じるものが多かったのですが、その中でもずっと作り続けているのが、茄子の卵とじなのです。
今や、ネットショップでプレミアムがついて15,000円もの高値で売られていて、図書館で検索しても蔵書がなく、私にとって幻の料理本になってしまいました。もったいないことに、メモも残しておらず、今となっては自己流で、もしかすると西さんのレシピとはかけ離れているかもしれませんが、改めて分量を計ってレシピに起こしてみました。
こんなシンプルな料理が美味しいって、出汁の力、和食の底力を感じます。
ぜひ作ってみてくださいね。
#180 茄子の肉なし卵とじ 材料 (副菜としてなら二人分、これ一品でおかずにするなら1人分)
- 茄子(中) 2本
- 卵 2個
- 万能ネギ(あるいは三つ葉) 適量 ★つゆ
- {昆布と鰹の出汁 150cc
- みりん 大さじ2
- 醤油 大さじ2}
- 粉山椒 少々
作り方
- 茄子は縦に5mm厚さの薄切りにする。長い茄子の場合は長さを半分にしてから薄切りにしてください。
- フライパンにつゆの材料と1の茄子を入れて蓋をして火にかけ、沸騰したら中弱火で茄子が十分柔らかくなるまで5分ほど火を通す。
- 溶き卵を真ん中からのの字になるように回し入れ、蓋をして1分ほど置いたら3cm長さに切った万能ネギを入れて蓋をして30秒ほど蒸らす。
- 器に盛り付け、粉山椒を振る。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/