旅行が好き!食べるのが好き! 世界各地を子連れで訪れ学んだ家庭料理をベースに生まれたレシピや、食品ロス削減、冷蔵不要で省エネ、防災食にもなるDRYなFOOD「乾物」を使ったレシピなどを紹介します。
砂鍋獅子頭(中華風肉団子鍋)
冬の寒い時期に食べたくなるのが、このお鍋、砂鍋獅子頭(サーグオシーズトウ)。
大きな肉団子がゴロンゴロンと入った中華風の鍋料理です。
私がこの料理のことを知ったのは、邱永漢氏の「食は広州に在り」だったか「邱家の家庭料理」だったか、はたまた檀一雄氏の「檀流クッキング」だったか。1990年代のことだったと思います。
美味しそうだな〜とは思っていたのですが、長らくこの料理の存在を忘れていたのに、何がきっかけだったか、2022年に初めてこの料理を作ってみたのです。
干し椎茸の旨みと、豚肉の大きな団子の美味しさ、その中に入ったキクラゲの食感、柔らかく味の染みた白菜、そして春雨。中華風の煮込みハンバーグと言ってもいいかもしれません。
江浙地方の家庭料理なのだそうです。江浙地方とは蘇州、杭州、寧波、紹興などの地域を指します。
あまりに気に入ってしまい、シーズン中に5回も作ってしまったほど。レシピはだいたいこんな感じで作っています。
冬には鍋が一番!
とはいえ、和風の鍋ばかりだと、やはり味もワンパターンになりがちです。
たまには、中華風のこんな鍋に挑戦してみませんか?
#243 砂鍋獅子頭
材料
干し椎茸 2枚
乾燥キクラゲ 3g (戻して25g程度)
白菜 400g
緑豆春雨 70g
A 豚ひき肉 400g、卵 1個、生姜すりおろし 大さじ1、紹興酒(なければ酒) 大さじ1、塩 小さじ1/4、片栗粉 大さじ2、
ごま油 少々、胡椒 少々
B 昆布水 300ml、干し椎茸の戻し汁 100ml、醤油 大さじ2、紹興酒 大さじ2、オイスターソース 大さじ2、油適量
※昆布水は、1リットルの水につき、昆布20g程度を入れて冷蔵庫において作る。
※使いたい分量の1/7程度の乾燥キクラゲを戻す(戻し率は7倍程度)
作り方
1. 干し椎茸は水に入れて、冷蔵庫で8時間ほど戻す。
2. キクラゲは60分ほど戻し (ものによって戻し時間に大きな差があります)、石突をとってみじん切りにする。
3. 白菜は食べやすい大きさに切る。
4. 2とAをボウルに入れてよく混ぜ、6等分して団子状にする。
5. 土鍋にBと白菜の白い部分と、食べやすい大きさに切った干し椎茸を入れて火にかける。
6. フライパンに油をひき、4の団子を、全面にいい焼き色がつくまで焼く。
7. 5が沸騰したら弱火にして6と白菜の葉の部分を入れて蓋をして20分ほど煮る。
8. 白菜がしんなりしたら、春雨を加え、さらに3分ほど煮る。
好みで煮る時に八角を加えても風味が増して美味しいです。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/