クリスマスに贈る〈エキリーブル〉の特別なモンブラン。「バランス」を大切に、店名にも込められるシェフの思いをカタチにした味わいとは?
2024.10.01
シェフが大切にしているケーキ作りへの思いが店名にも込められた、東急目黒線・不動前の人気パティスリー〈エキリーブル〉。今年のクリスマスのために作られたという特別なモンブランの魅力について、同店のオーナーシェフ、德永純司さんに詳しく伺いました。
〈エキリーブル〉はどんなパティスリーですか?
―まず〈エキリーブル〉の紹介を簡単にお願いします!
德永さん:「équilibre(エキリーブル)」は「バランス」を意味するフランス語です。私の作るお菓子はバランスを大切にしていますので、それを店名にしました。
―シェフの信条がそのまま店名に。
德永さん:はい。食感、香り、酸味、甘味、季節感など…これらの味覚を構成する要素が1つでも強すぎたり弱すぎたりすると食べたときに違和感を強く感じてしまいます。口の中に入れて心地よいお菓子を大事にしていきたい、という思いを込めて「エキリーブル」と名付け、2022年に不動前でオープンしました。
今年のクリスマスケーキは7層構造のモンブラン
―今年のクリスマスケーキの紹介をお願いします!
德永さん:はい。こちらの「マロンヴァニーユ」です。
德永さん:モンブランをホールケーキに仕立て、茶色系のシックな色合いで大人っぽい雰囲気にまとめました。上にはヨーロッパ産の栗を使ったマロンクリームを絞り、同じくヨーロッパ産の栗を使ったマロングラッセをのせました。そのまわりに絞ってあるのは生クリームで、チョコレートスプレーを吹きかけています。さらに金箔もあしらってクリスマスの特別感を演出しました。
―中の構造はどうなっているんでしょうか。
德永さん:ベースとなるのはラムを利かせたヴァニラムースです。中にはヘーゼルナッツのスポンジとミルクチョコレートのクリームを忍ばせ、底の部分にはサクサク食感のチョコレートのシュトロイゼルとチョコレートスポンジを敷きました。上から数えると、全部で7層構造ですね。
―7つの層の中でもシェフが一番こだわったのは?
德永さん:やっぱり主役のマロンクリームですね。バターを入れすぎると栗の味がしなくなるし、でもバターや水飴を入れないとパサパサになるし、調整が難しかったです。ちなみにマロンクリームはあえてランダムに絞っています。規則的な絞り方をするよりも雰囲気が出るので。手作りのぬくもり感と言いますか。
―なるほど、マロンクリームに注目ですね!
德永さん:でも、一番楽しんでほしいのはやっぱり味のバランスです。栗の味はもちろん、チョコレートの味もラムの香りもしっかりします。でも食べてみると、最後にどれもバラバラではなくまとまった味になるように仕上げました。ヴァニラとラムのムースにマロンクリームをあわせたりといった、普通のモンブランとは違うアレンジを加えているので、その味のバランスやハーモニーを楽しんでほしいですね。
まとめてでも、1層ずつでも、食べ方は自由です!
―デコレーションのチョコレートも存在感があります。どんなイメージでデザインされたんですか?
德永さん:特に「これ」というイメージはないんです…(笑)。でも、立体感のあるものを盛り付けたらボリュームも出てきれいに見えるかなと思って。いろいろ試してみた結果、丸みを帯びた全体のフォルムともぴったり合うこの形状に行き着きました。
―食べ方としては、7つの層をいっしょに食べるのがおすすめですよね?
德永さん:そうですね。上から下まで、すべての味をいっしょに食べておいしくなるように計算していますので。でも、ひとつひとつの層を別々に食べていただいても、もちろんおいしいですよ。食べ方は自由です。ルールはないので、お好みの食べ方でお楽しみください!
―おともになるドリンクは何がおすすめですか?
德永さん:コーヒーでも紅茶でも何でも合いますが、ラム酒を使っているのでお酒とも相性がいいですね。ブランデーなんてよく合いそうです。
―では最後にお客様へのメッセージをお願いします。
德永さん:クリスマスのために作った特別なモンブランなので、通常メニューのモンブランとはまた違った味わいを楽しめると思います。いつも〈エキリーブル〉をご利用いただいている方にも、初めて知ったという方にも、特別な日のためにお選びいただければうれしいです!
〈エキリーブル〉マロンヴァニーユ 6,401円(税込)