サカイ優佳子の食育のヒント
干しわかめと新生姜の炊き込みご飯
干しわかめと新生姜で、シンプル炊き込みご飯
干しわかめといったとき、どんなものを想像しますか?
鳥取や島根では「板わかめ」が有名です。
採取したわかめを洗ってそのまま素干しにしただけのもの。パリパリとした食感が美味しく、炙ってつまみにしたり、ご飯にふりかけて食べたりするそうです。
以前鳥取出身の方が「板わかめは鳥取人のソウルフードです」とおっしゃっていました。
変わったところでは、炭干しわかめ。活性炭をまぶして、生のまま乾燥させたわかめのことで、徳島県鳴門市の名産品です。
活性炭をまぶすことでミネラルやビタミン類の損失が少なく、素干ししただけのわかめは普通3ヶ月程度しか日持ちがしないのに、常温で1年以上の保存ができるのが特長です。戻すと緑色が鮮やかで、磯の香りが強く、食感もシャキシャキでとても美味しいわかめです。
ただ、真っ黒な炭を落とすために5〜6回は水を変えながら戻さないとならないのが手間だという人も多く需要が減少。炭だらけになることもあり、生産者も減っています。
どちらも関東ではなかなか見ることがありませんが、もし見かけたらぜひ一度味わってほしい美味しいわかめです。
一般的に買われているのは、カットわかめでしょうか。
そのままお味噌汁に入れるなど、手軽に使えるのはいいですよね。
ほとんどのカットわかめは、一度湯通しして塩漬けにしてから乾かすことで、賞味期限が素干しのわかめより長くなります。
今月は、そんなカットわかめだからこそ手軽にできるシンプルな炊き込みご飯をご紹介します。
#201 干しわかめと新生姜の炊き込みご飯 材料
- 米 2合
- 干しわかめ 10g
- 新生姜のみじん切り 大さじ2(15g)
- 白いりごま 少々
作り方
- 研いだ米を普通に水加減したところに、30ml(大さじ2)の水を加える。
- 干しわかめは戻さずに、生姜とともに1に加え、炊き上げる。
- 茶碗によそい、白ごまをふる。好みで塩をふって。
教えてくれた人
サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
https://yukakosakai.com/