グリーンピースのフランス風

グリーンピースのフランス風

旅行が好き!食べるのが好き! 世界各地を子連れで訪れ学んだ家庭料理をベースに生まれたレシピや、食品ロス削減、冷蔵不要で省エネ、防災食にもなるDRYなFOOD「乾物」を使ったレシピなどを紹介します。

フランスの春の家庭料理 グリーンピースのフランス風

1999年、フランスのオーベルニュ地方の中心、ピュイ=ド=ドーム県の県庁所在地クレルモン=フェランという街に住んでいました。ちなみに、ピュイ=ド=ドームとは火山の名前で、かつて日本でも売られていたヴォルビックというミネラルウォーターの取水地です。

お隣に住んでいたマダム・ピロラと、程なくして仲良くなり、たまに伺ってお料理を教えてもらうようになりました。マダムはチーズは食べず、ワインは飲まないのでした。娘が通う小学校の文化祭的な行事ですら、先生も親たちもワインを楽しんでいるのが普通だったし、2時間の長い昼休みには、ビジネスパーソンたちがレストランでワインを飲んでいるのもよく見かけたし、チーズ売り場にはいつも人がいっぱいだったし、マダムの嗜好は不思議に感じられたものです。

でも、最近はフランス人のワイン離れが話題にもなっていますよね。

フランスで1人当たりのワインの消費量はこの100年ほどで3分の1以下になり、日常的にワインを飲む人は今や16%。ワインは味と値段がリンクするので、安いワインよりはビールやシードルを選ぶというフランス人も増えているとのこと。

一方で、1人当たりの消費量が伸びている飲み物は、ミネラルウォーターと湧き水を使用したスプリングウォーター(1990年からほぼ倍増)、フルーツジュース、炭酸飲料だそうです。マダムは流行の先端を行っていたのかもしれません(笑)。

そんなマダムに教えてもらって、今も作り続けているのが、Petits pois à la française(グリーンピースのフランス風)というグリーンピースと新玉ねぎを使った家庭料理です。一般的にはレタスは入りませんが、マダムのようにレタス入りを作る人も一定程度いるようです。たっぷりのレタスが食べられますよ。

まさに春の味!
ぜひお試しくださいね。

#235 グリーンピースのフランス風

材料

バター 大さじ1
ベーコン 7mm幅に切る  30g
玉ねぎ(できれば新玉ねぎ)薄切り 1/2個分
グリーンピース (正味 50g、12〜14さや程度)
レタス ざく切り 1/2個分(200g)
鶏がらスープ 200ml
ベイリーフ 1枚
塩・胡椒 各少々

作り方

1. フライパンにバターを溶かし、中弱火でベーコンの脂を出すように炒める。
2. 玉ねぎ、グリーンピース、レタスを加え、ひと炒めしたら、鶏ガラスープとベイリーフを加え、軽く塩胡椒して蓋をする。
3. 中火で加熱し、野菜とグリーンピースが柔らかくなり、でもグリーンピースの色が褪せないところで火を止める。
4. 塩胡椒で味を調える。
※冷やご飯を入れてお手軽リゾット風にしても美味しい。

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教えてくれた人

サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。

https://yukakosakai.com/

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