2000年から作り続けているウチの味! ファラフェル

2000年から作り続けているウチの味! ファラフェル

旅行が好き!食べるのが好き! 世界各地を子連れで訪れ学んだ家庭料理をベースに生まれたレシピや、食品ロス削減、冷蔵不要で省エネ、防災食にもなるDRYなFOOD「乾物」を使ったレシピなどを紹介します。

ファラフェルという料理、ご存知ですか。

私が初めて食べたのは1996年。ワインで有名なカリフォルニアのナパ・バレーの、あるワイナリーの庭でランチをした時のことでした。たっぷりの野菜と一緒にピタパンに入ったファラフェル(=ヒヨコ豆のコロッケ)のカリッとした食感と、豆ならではの滋味深い味わいが強く印象に残りました。

カリフォルニアでは1980年代には、すでに大学生のランチの定番の一つだったと聞いたのもその頃でした。

当時は、まだネットにレシピがこんなにある状況ではありませんでした。ファラフェルのレシピに出会ったのは2000年。スローフード協会に入会したら送られてきた「slow」という機関紙で、でした。日本では当時まだ5~6人しかメンバーがおらず、当然ながら日本語版はまだなくて英語版。その通り作ってみるのですが、2回失敗。うまくまとまらずに崩れてしまうのです。

よくよく読んでみたら、豆を茹でていないのでした!

「豆は戻したら茹でて使うもの」という先入観にとらわれていたために、茹でるという一手間を勝手に加えていたんです。そのために澱粉質が減ってしまい、ちゃんとまとまらなかったんだと合点がいきました。

豆は戻したら、そのままフードプロセッサーにかけて使うのです。衝撃でした。

そしてこれを揚げると、周りはカリッとして中はほっくり。衣をつける必要がないので、手順はラク。 ヒヨコ豆で作るのが一般的ですが、今までに大豆で、小豆で、そして今回は黒豆で作りました(小豆で作ると吸水性が低いので、ちょっと硬めになります)。ソースも、タヒーニソースが一般的ですが、マヨネーズでもケチャップでもフレンチドレッシングでもお好きにどうぞ。

豆のこんな食べ方、ぜひお試しくださいね。

#249 黒豆のファラフェルの作り方

材料

黒豆 1カップ
A [クミンパウダー・コリアンダーシードパウダー 各小さじ1、ニンニクのみじん切り 1かけ分、ベサン粉(ひよこ豆の粉、なければ小麦粉、米粉などで代用を) 大さじ3~4、香菜みじん切り 20g程度(香菜が苦手な人は万能ネギやパセリでも)、塩 少々]
揚げ油 適量
タヒーニソース [練り白ごま 大さじ3、レモン汁 大さじ1弱、オリーブオイル 大さじ1、塩 少々]

作り方

1. 黒豆は水につけて7〜8時間もどす。
2. 1をフードプロセッサーにかけて細かくしたら、Aを加えてピンポン玉程度の団子にまとめる(うまくまとまらなければベサン粉を足す)。
3. 180度の油で2をじっくり揚げる。
4. タヒーニソースの材料を混ぜておく。
5. 3を好みの野菜、タヒーニソースとともに供する。

※ピタパンに入れたり、トルティーヤでまいて食べたりするのもおすすめです。

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教えてくれた人

サカイ 優佳子 サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事 外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。

https://yukakosakai.com/

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